使用者:東急小黃5050/沙盒
221系
編輯JR西日本221系電聯車 | |
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File:JRW 223.jpg | |
概覽 | |
製造 | 東急車輛製造→綜合車輛製作所 川崎重工業 東日本旅客鐵道新津車輛製作所 |
製造年份 | 自2006年起 |
投入服務 | 2006年12月 |
技術數據 | |
車輛長度 | 20,000mm |
車體闊度 | 2,950mm |
車體高度 | 3,620mm |
車輛重量 | 28.7噸-32.7噸t |
編組重量 | 中央快速線6+4輛編組:318.8t |
軌距 | 1,067mm |
轉向架 | 軸梁式無枕梁轉向架 具動力:DT71系 無動力:TR255系 |
車輛載客量 | 有厠所的車頭:52個座位,78個站位 沒厠所的車頭:56個座位,77個站位 中間車廂:64個座位,80個站位 |
編組載客量 | 8輛編組:1,127人 |
設計最高速度 | 120km/h |
供電制式 | 1,500V直流電 |
牽引電動機 | MT75型鼠籠式三相非同步電動機 |
電動機功率 | 140kW/台 |
牽引功率 | 6M4T編組:3,360kW |
傳動比 | 1:6.06 |
控制裝置 | 變頻器(絕緣柵雙極電晶體(IGBT)及智慧型電源模組(IPM),脈衝寬度調變方式) |
驅動裝置 | TD平行萬向接頭傳動 |
制動方式 | 電子制動系統(再生制動並用) 雪地專用制動 |
其它事項 | |
備註 |
日文百科
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Template:鉄道車両 221系電車(221けいでんしゃ)は、1989年に登場した直流近郊形電車[1]である 。西日本旅客鉄道(JR西日本)によって初めて新規に設計・製造された系列である[2][1]。
概要
編輯國鉄分割民営化直後、ほかのJRグループ各社が新型特急電車を登場させる中、JR西日本が新生JRを象徴する車として、私鉄との競合が激しい東海道・山陽本線(琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線)や関西本線(大和路線)に投入した車両である[3]。形式名として、後述するように2種類の走行機器を有していたことから、國鉄時代の続形式として「215・217系」とすることも検討されていたが、JR西日本として初めて投入する車両であることから、一の位を1として「221系」とされた[4]。
開発にあたっては、1988年に瀬戸大橋線用クロ212形の設計を擔當した近畿車輛が、同車のエクステリアデザインを基本としつつ、同社の親會社である近畿日本鉄道(近鉄)向け5200系で採用した、3扉転換クロスシートや扉間の連窓構造などを盛り込んだ設計コンセプトを提案し、これを全面的に採用する形で実設計が行われた。製造は主に近畿車輛・川崎重工業・日立製作所が擔當したが、一部は自社の鷹取工場と後藤工場で組み立てられた。窓が大きく明るい車內など快適な居住性と高速走行性能を実現し、大量増備と線區限定での集中投入が続けられ、新快速や大和路快速の主力車両となった。
新快速の運用車両には153系が「ブルーライナー」、117系が「シティライナー」と愛稱があり、本形式にも「アメニティライナー」の愛稱が命名された[1]が、浸透しなかったこともあり、後継の223系には初代新快速用の113系と同様、特に車両愛稱は與えられていない[* 1]。登場當時は、製造時期がほぼ同じで設備も大差ない東海旅客鉄道(JR東海)の311系や九州旅客鉄道(JR九州)の811系とよく比較されたが、最終的に居住性に勝ると評価された221系が1990年(第30回)の鉄道友の會ローレル賞を受賞している。
なお、本系列は営業最高速度が120km/hに設定されているが、初期製造グループの新造直後に一部裝備を改造[* 2][5]の上で湖西線において160km/hによる試験走行を行い、特急「サンダーバード」用681系の開発に當たって貴重なデータを提供した。交通科學博物館(2014年4月6日閉館)では、運転シミュレータとして操作することができた。
後継車両である223系や225系の投入で「新快速」での運用を失うなど動きが見られ、2012年には大幅な改良工事を行った體質改善車も登場している。
構造
編輯本節では登場當時の仕様を基本として記述し、體質改善工事などの大幅な改修については別節で後述する。
221系以降、JR西日本が設計した在來線車両では部位呼稱が変更されている。國鉄時代に設計された113系や115系などでは、東海道本線基準で東京寄りを前位とすることを基本とし、下り向き先頭車に限り運転台側(神戸寄り)を前位としていた[* 3]。しかし、冷房用引き通し線などの設置により先頭車両を方向転換して使用することができなくなったため、下り向き先頭車両に関しても東京寄り(連結面側)を前位、運転台側を後位とした。
車體
編輯車體長は19,670/19,500mm(先頭車/中間車)、車體幅は2,950mm、20m級鋼製車體に片側3箇所の両開き扉という、近郊形としてはオーソドックスな構成である[6][7]。ただし、113系・115系と比較して両端の側出入口の位置を若干車端に寄せており、制御電動車・制御車の場合は運転台直後に乗降扉が配置される。相當數の増備が見込まれていたことから、211系や213系での軽量ステンレス構體ではなく、ステンレスに比べると當時は安価であった普通鋼を使用する[8]。
台枠は、側梁と橫梁に一般構造用圧延鋼材 (SS400)、枕梁と中梁に溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材 (SMA50B) および高耐候性圧延鋼材 (SPA) を使用した溶接組立構造である[6]。後述するように大型連続窓を採用したことから、腐食防止を考慮して外板には耐候性圧延鋼材 (SPA) を使用し、板厚は側腰板が2.3mm、幕板が1.6mmである[6]。屋根板は、0.6mm厚のステンレス鋼 (SUS) 波板および1.6mm厚の SPA を使用し、ポリウレタン樹脂による塗り屋根としている[6]。床には0.6mm厚のSUS波板を使用する[6]。
前頭部形狀
編輯thumb|200px|223系(左)と比べて大きな後退角を持つ前頭部形狀 前頭部形狀は展望・空気抵抗・見た目の良さなどを重視して、クロ212のデザインを継承した。このため、一般車としては破格の大型曲面ガラスを使用し、上半分に15度の後退角がついた流線形となっており、スピード感を強調している[6]。また、運転台は若干低く、窓ガラスは側面以上に巨大なものとなった。また、地下區間の走行を考慮して中央に非常用貫通扉が設置し[1]、デザインおよび隙間風防止の観點から外開き式プラグドアとし、膨張性シールゴムで気密性を保つ[6]。種別表示器が中央下部から上部に移動した點も異なっている。前面では種別表示、運用番號表示、コーポレートマーク掲出のみを行い、行先は表示していない。
2002年以降、運転台前面の上下に保護棒を取り付ける工事が行われている[9]。また、ガラス破損時に223系後期車と同等の緑色ガラス[* 4]に交換された車両も出てきている。
側窓
編輯側面窓は明るい車內を演出するため、従來車に比べて天地方向に大幅に拡大され、高さ1mとなった[10]。また、外の景色がどの席からも見られるように座席1つに対して1枚の幅狹窓が連続で配置され、腐食対策としては不利となる戸袋部にも窓が設けられた。そのため、窓配置は便所なしの運転台付きが「dD (1) 4 (1) D (1) 4 (1) D (1)1」(d:乗務員扉、D:客用扉、 (1) :戸袋窓)、中間車は「1 (1) D (1) 4 (1) D (1) 4 (1) D (1)1」となる。なお、客用扉間の4連窓の內寄り2枚は非常時の換気などを考慮して下降式窓となっている。後継系列の223系では側窓高さが 50 mm 縮小されて 950 mm となり、さらに2000番台以降は座席配置の変更で戸袋窓も廃止されたため、大窓が並ぶエクステリアは221系固有の特徴である。クモハのみ電動機冷卻風取り込みのための通風孔が側面に片側1か所ずつ設けられているが、これは後の各系列にも引き継がれた。 left|thumb|1000px|221系4両編成側面図(クハ221-18・サハ221-18・モハ221-18・クモハ221-18)
塗裝
編輯塗裝は全車白を基本に関西急電色である茶、JR西日本のコーポレートカラーである青、新快速シンボルカラーであるベージュの帯が車體下部に入るというものである。223系ではさらに窓周りに茶帯を追加したが、221系には波及していない。當初はいくつかの塗裝案があり、485系「スーパー雷鳥」に似た、白地に側面および前面にコーポレートカラーのブルーとピンクの帯を配したものや、117系をイメージして車體下半分にクリームおよびマルーンの細帯を配したものがあった[4]。
種別・行先表示器
編輯車両正面には、列車種別のみを字幕式で表示しているのみで、列車の行先を表示する裝置はない[3]。側面の行先表示器は、列車種別を回転式字幕で、行先と號車番號を発光ダイオード (LED) で表示するという獨特な方式が採用された[3]。これは運用線區が多岐に渡ることを予想して、列車種別の文字色で運用線區を表すというアイデアであったが、塗裝が1種類、LEDも3色しか製品化されていなかった當時の事情により、表示內容の多様化に対する対応が容易なLEDと、色の自由度が高い回転式字幕を併用する方式を採用した[* 5]。
LEDは壽命保持のため40km/h以上では自動的に消燈する。これらは後に登場する223系・207系・321系および681系・281系などの特急形電車にも採用している。種別表示は琵琶湖、JR京都・神戸線では「新快速」・「快速」ともに目立ちにくい濃い青色で表記されるなど乗客の誤乗が絶えず苦情が出たことから、列車種別により文字色を変えるという方式に変更され、さらにその後英語表記入りの幕に交換するなど、當初の構想とは異なる使い方をされている。線區によって色を変えるという発想は207系1000番台以降「種別幕の下3分の1程に線區毎のラインカラーを入れる」という方式に変更されている[* 6]。
主要機器
編輯編成や車種構成の都合からMM'ユニット方式と1M方式の2種の主迴路構成を採る形式が混在する。機構的には國鉄分割民営化後に製造された205系1000番台(MM'ユニット方式)および213系(1M方式)を基にしており、加えて耐雪ブレーキなどの耐寒・耐雪裝備を備える。基本的なシステムは日本國有鉄道(國鉄)時代に新製した211系・213系に準ずるが、高密度高速運転が実施されている線區への導入を前提としていたためもあってか編成內のMT比1:1が維持され、かつ加速度も大きく設定されている。また、海からの潮風の影響が考えられるJR京都線・JR神戸線での走行を考慮して、海寄り(1 - 3位側)に空制部品関係、山寄り(2 - 4位側)に電気部品関係を集中的に配置する。
電源・制御機器
編輯主制御器は、205系で開発された CS57(MM'ユニット方式)と、213系で開発された CS59(1M方式)をそれぞれ基本とする、WCS57B・WCS59C が搭載されている。制御方式は界磁添加勵磁製御であり回生ブレーキを常用する設計となっているため、211系などと同様に勾配線での抑速ブレーキも使用可能である[3]。インバータ制御の採用は、コスト面の検討の結果見送られた[11]。このシステムでは電動カム軸制御器と抵抗器が搭載されており、抵抗最終段までは従來どおりの抵抗制御と直並列制御を組み合わせて加減速するため、本系列でも発車直後の起動加速などの際に進段に伴う前後衝動が発生する。制御用引き通しとしてKE96ジャンパ連結器が各車両連結面の2 - 4位寄りに設置されている。
補機用の電源として、213系 (SC22) で実績のあるブースタ方式DC-DCコンバータと3相インバータで構成された靜止形インバータ (SIV) WSC23 がクモハ220形・モハ221形・モハ220形に搭載される[7]。集電裝置からの直流1,500Vを電源として三相交流440V 60Hz(定格容量130kVA)および 単相交流600V 180Hz(定格容量30kVA)を出力し、三相交流440Vに関しては1 - 3位寄りに設置されたKE5Aジャンパ連結器[* 7]を介して編成に引き通されており、後述する空気圧縮機や冷房裝置、室內燈の電源となっている[* 8][7]。単相交流600Vに関しては自車搭載の勵磁裝置の電源である。各車には単巻変圧器が搭載され[* 9]、三相交流440Vを電源として単相交流100V 60Hzを出力する。これは、各車ヒーターなどの電源として用いられる。SIVが搭載されている車両には補助整流裝置も搭載され、三相交流440Vを電源として直流100Vを出力する。モハ221形・クハ220形・サハ220形に搭載される鉛蓄電池も直流100Vを出力する。
運転台のマスコンは、ブレーキとマスコンが別々の橫軸ツインレバー型をJR西日本としては初めて採用した。これはブレーキを掛けた狀態から加速すると発車時の衝撃を緩和できるとの発想などから採用されており、阪急・大阪市営地下鉄堺筋線以外の関西の鉄道車両に多く見られる方式である。ワンハンドル型ではこの様な操作ができないため、あえて採用しなかったとの説もある。
主電動機
編輯形式 | WMT61S | WMT64S | |
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最高使用回転數 | 4,579 rpm | ||
最高 端子電圧 |
力行時 | 450 V | 900 V |
ブレーキ時 | 950 V | 1,050 V | |
最大許容電流 | 720 A | 360 A |
713系用として開発された MT61 を基本とする WMT61S(端子電圧375V時定格出力 120 kW)および、213系用として開発された MT64 を基本とする WMT64S(端子電圧750V時定格出力 120 kW)の2種の主電動機がそれぞれ採用されている[3]。これらは端子電圧は異なるが、磁気迴路の工夫などにより出力特性が極力同一となるように設計されており、いずれも全界磁時には既存のMT54系と比較して低定格回転數・強トルクの出力特性を備える。主要仕様を右表に示す。
駆動システムは中空軸平行カルダンであり[3]、これはJR西日本最後の採用例となった。また、歯車比は211系と同じ5.19である[3]。
空気圧縮機
編輯空気圧縮機はSIV出力の三相交流440V 60Hzを電源とし、低騒音および保守簡易構造である水平対向式4気筒タイプを採用する[13]。モハ221形に WMH3093-WTC2000A(吐出し量2,075L/min) が、サハ220形・クハ220形は WMH3094-WTC1000C(吐出し量1,120L/min) が搭載され、信頼性向上のため除濕裝置を設ける[13]。
空気圧縮機によって出力された圧縮空気は、自車の第一元空気ダメおよび第二元空気ダメに蓄圧される[14]。そして編成に引き通されたMR管を通して各車の供給空気ダメ(ブレーキ系統)や保安空気ダメ(直通予備ブレーキ系統)に供給される[14]。
集電裝置
編輯thumb|クモハ221形のパンタグラフ増設車 集電裝置は、JR西日本としては初の下枠交差式パンタグラフである WPS27 をクモハ221形、クモハ220形およびモハ220形後位寄りに1基搭載する[3][7]。バネ上昇空気下降式であり、微動すり板を採用することで離線の減少を図っている[7]。これは以後207系・223系の各系列にも継承されている。吹田総合車両所京都支所所屬の車両は、2009年にはクモハ221の前位寄りにも霜取り用パンタグラフを搭載した編成が登場している[15]。増設されたパンタグラフの使用は2010年12月1日から開始された[16]。
台車
編輯thumb|モハ221用 WDT50H 形台車
(ヨーダンパ裝着工事施工済)
台車には円錐積層ゴムによる軸箱支持機構を備えるボルスタレス台車である DT50・TR235 を基本とする WDT50H(動台車)・WTR235H(付隨台車)が採用される[3]。台車枠はプレス鋼板製の側梁にシームレスパイプを用いた橫梁で構成されたH形形狀である[17]。橫梁內部は空気ばねの補助空気室としている[17]。車體支持裝置は、牽引梁を2本の連結器で支持したZリンク式とし、波打一體圧延車輪および両つば式密封円筒ころ軸受を採用することでバネ下重量の軽減を図っている[17]。オリジナルとの大きな相違點は高速走行時の安定性向上を睨んだヨーダンパ設置準備工事の有無で、これは1998年以降、順次追加取り付けが実施され、電動車は各台車の左右に、制御車と付隨車は各台車の片側面にそれぞれ取り付けられた[9][18]。
基礎ブレーキ裝置は、WDT50Hが踏面片押しブレーキ、WTR235Hが踏面片押しブレーキと1車軸あたり1枚のディスクブレーキを備える[13]。
細かな差異としては、先頭車両に裝着される台車の一部(クモハ221形・クモハ220形の前位側台車およびクハ221形・クハ220形後位側台車)に排障器が取り付けられているほか、モハ220形前位およびサハ220形後位側に裝着される台車は側バリ端面が鉛直となっており、排障器の取り付けが可能な設計がされている。
ブレーキ
編輯システムとしては205系や211系などと同様、制御応答性に優れる電力回生併用電気指令式空気ブレーキ方式を採用する[13]。常用ブレーキ、非常ブレーキ、抑速ブレーキ、耐雪ブレーキおよび直通予備ブレーキの5種類を備えるが、非常ブレーキに関しては最高速度が110km/hから120km/hへ引き上げられたため、増圧機構を有している[13]。抑速ブレーキは回生ブレーキを使用するが、制動力が不足する場合は空気ブレーキによる補足が入る[13]。回生ブレーキは20km/h前後で失効する[13]。
各車にブレーキ関係の機器(ブレーキ受量器〈クモハ221形・クモハ220形・モハ220形〉、電空変換弁〈電動車〉/多段式中継弁〈付隨車〉、増圧電磁弁、応荷重弁など)を一體箱化したブレーキ制御裝置を搭載する[14]。電動車では、MM'ユニット方式の場合はクモハ221形に搭載されたブレーキ受量器でユニットを組むモハ221形も含めた2両分を、1M方式の場合はクモハ220形およびモハ220形のみの1両分を制御する[14]。ブレーキ受量器で所要ブレーキ力と回生ブレーキ力を演算し、不足するブレーキ力は空気ブレーキで補足するが、ブレーキ受量器からの電気指令を電空変換弁を介して空気指令に変換し、供給空気ダメからブレーキシリンダーに加圧する[14]。付隨車では多段式中継弁で運転台からの電気指令を空気指令に変換し、供給空気ダメからブレーキシリンダーに加圧する[14]。
冷房裝置
編輯冷房裝置はそれまで國鉄が採用していたAU75系の集中式1基搭載から、集約分散式の WAU701(冷凍能力18,000kcal/h)2基を各車毎に搭載する方式が採用された[3]。これにより冷房裝置の重量が2分されるため、集中式1基搭載と比較して構體、特に冷房裝置を支持する天井の梁や側柱の強度設計が容易になっている。このWAU701は新鮮外気導入機能を內蔵し、マイコン搭載により自動運転が可能となっており[3]、通年連続運転により屋根上で腐食の原因となっていたベンチレーターの廃止が実現している。
その他裝備
編輯200px|thumb|EB裝置を取り付けた運転台 連結器は1編成を1車両として運用する考え方を基本としたため、中間連結部は半永久連結器を使用する[19]。先頭車運転台寄りの連結器は117系に倣い、増解結作業の容易化のために、電気連結器・自動解結裝置付き密着連結器を採用する[19]。
保安裝置は、新製當初はATS-SWのみを搭載していたが、1998年から2001年にかけてATS-P取り付け工事が鷹取工場と網干総合車両所(以下網干と略稱)で行われている[20]。また、2006年から2011年にかけてEB・TE裝置の取り付けが網干および吹田工場(以下吹田と略稱)で行われている[20]。
EB・TE裝置の取り付けに合わせて、連結面間への旅客の転落を防ぐために中間車連結面への転落防止幌の取り付けが網干と吹田で行われた[20]。2011年からは、運転台に映像音聲記録裝置(ドライブレコーダー)の取り付けが網干・吹田と下関総合車両所で行われている[20]。
警笛は、AW-2およびAW-5が先頭車両床下に搭載されている[21][22]。ミュージックホーンは裝備されていない。
車內
編輯117系は片側2扉であったが、新快速の乗客増加と快速運用を考慮し、221系では3扉となった。この3扉でかつ全席クロスシートという配置は近鉄5200系に次ぐもので、國鉄、JRでは初となる。座席には117系と同様の転換クロスシート[* 10]が採用されている[10]。座席配置は、扉間に2人掛け6腳(シートピッチ 910 mm 、両端2つは固定式)×2列、車端部に4人掛けボックス席×2セットの構成であり、ボックス席のシートピッチも転換クロス部分を向かいあわせにした場合に近い寸法(約1,750mm)が確保されている。117系にあった車端部の配電盤や機器箱などの機器類を極力床下に移設して無駄なスペースを徹底的に排除することで、座席定員は中間車は117系と同數の1両に64席、先頭車については運転台の直後に客用扉を配するレイアウトとしてトイレ設置車が6名、トイレ非設置車が4名、117系より少なくなっている。
座席モケットは、當初は淡い茶色であったが、2011年6月には225系0番台に準じたモケットに変更された車両が登場している[23]。座席カバーは一般席が白、優先座席が緑となっている。また、つり革も車內の見通しの良さを優先し、客用扉付近以外は引き通し棒のみの準備設置に留められていたが、混雑時に問題が多いことが指摘され、中期以降は車內全體に通して設置する形に変更され、のちに初期の車両にも追設されている。
車內の車端部には LED 式の車內案內表示裝置が設置されており[3]、のちに登場した223系と違ってクロスシートに座った乗客から見やすいようになっている。この上部には號車番號表示とデジタル式時計も合わせて設置されており[3][* 11]、JRグループの普通列車用車両では221系と311系、E233系(3000番台をのぞく)、キハ75形(0番台・100番台のみ)のみの特徴となっている。のちに増備された223系ではドアの上に LED のスクロール式の車內案內表示裝置と號車番號表示が設置されているが、デジタル式時計は設置していない。トイレは和式で、編成中に1か所(クハ221形・クハ220形の2位側)設置されている[1]。
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車內
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225系仕様のモケットに変更された座席
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車內の旅客案內表示裝置(吹田総合車両所奈良支所の編成)
體質改善工事
編輯落成から25年程度が経過し、車體腐食や電子機器劣化などが進行し、現在の新製車両と比較すると品質面やサービス面が低下する傾向があった[24]。そこで、接客設備の改善および安全性向上を目的に、2012年から221系全474両を対象に體質改善工事を行っている[25][26]。施工は吹田総合車両所と下関総合車両所である。
- 車體
- 前面部、戸袋部、側引戸に腐食対策から補強工事を施工[27]。
- 塗裝は全剝離のうえ、下地処理より再塗裝[27]。
- 事故での機器損傷や巻き込みを防止するために前面スカートを強化[27]。
- 劣化してガタついた乗務員室のドアを室內側をステンレス地のものに交換
- 客用扉および乗務員用扉上への雨樋の追加。
- 運転台上部に前面行先表示器を設置し、運行番號表示器は撤去[27]。
- 主要機器
- 乗務員室
- 前部標識燈をシールドビームからHIDに変更するとともに、補助燈(黃色)を追加して視認性を向上[29]。交換は車內から行う方式とすることで整備性を向上[29]。
- 223系併結時を考慮し、放送裝置の更新[29]。
- NFBやスイッチ類の配置を223系・225系に揃え、乗務員による取扱いの統一化[29]。
- 前面貫通扉にワイパの追加[29]。
- 客室
- ラッシュ時の乗降時間短縮や混雑緩和に対応するため、ドア周辺[* 13]の座席計12名分(転換式座席3列)が減少。代わりに収納式補助席を設置することで、従來と同等の着席座席を確保[27]。
- 先頭車両車端部に車いすスペースを設置、クハ221形・クハ220形のトイレを車いすでの使用に対応するために円弧形ドア採用して大型化[29]。
- LED式案內表示器を車端部から鴨居部に移設[27]。223系1000番台以降に揃えて、ドア上3箇所に千鳥配置とした。
- つり革は握りの大きさと太さを拡大して黃色(山吹色 以下同)に着色し、優先席付近はスリーブを緑色にして區別。
- 握り棒を大型化し、扉周囲とともに黃色に着色。
- 天井整風板・室內化粧板・床材・座席モケットの張替え。
- 車內の連結面の貫通ドアを無塗裝タイプに交換し、火災延焼対策として開いた際には自動的に復位する構造とした[28]。
- 側引戸および側窓を複層ガラスタイプに変更[28]。
- 出入口前に金屬製の滑り止めを新設。
2012年12月27日付で吹田総合車両所を出場した、同車両所京都支所所屬のK12編成[* 14]を皮切りに順次施工されている[30]。
改造の進捗とともに改造メニューにも若干の変更が加えられている。変更點を以下に列挙する。
2013年10月1日現在で50両(網干総合車両所本所所屬:12両[33]、吹田総合車両所奈良支所所屬:22両[34]、吹田総合車両所京都支所所屬:16両[30])に施工されている。
221系を含めた車両の體質改善(リノベーション)に対してグッドデザイン賞が授與されており、一部車両に記念プレートが掲示されている[35]。
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車內
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ドア周辺
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トイレ周辺
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車內案內表示裝置
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グッドデザイン賞受賞のプレート
形式・編成
編輯當初から新快速としての運用以外にも近郊線區への配屬も視野に入れていたこと、常にMT比(編成內の電動車と付隨車の比率)が1:1になるように設定したことから、電動車2両でユニットを組む221形グループと電動車1両と付隨車1両の2両でペアを組む220形グループが並行して製造された。この結果、奈良線向けの2両編成から東海道・山陽本線の最大12両編成まで需要に応じた編成を自由に組成でき、また6両編成時の113系[* 15]のように電動車比率が必要以上に高くになることもなくなった。
MM'ユニット車グループ
編輯次車 | クモハ221形 | モハ221形 | クハ221形 | サハ221形 |
---|---|---|---|---|
1次車 | 1 - 16 | 1 - 16 | 1 - 16 | 1 - 16 |
2次車 | 17 - 31 | 17 - 31 | 17 - 31 | 17 - 31 |
3次車 | 32 - 45 | 32 - 45 | 32 - 45 | 32 - 45 |
4次車 | 46 - 61 | 46 - 61 | 46 - 61 | 46 - 61 |
5次車 | 62 - 72 | 62 - 72 | 62 - 72 | 62 - 72 |
6次車 | 73 - 81 | 73 - 81 | 73 - 81 | 73 - 81 |
- クモハ221形 (Mc)
- 米原・京都(山陰本線)・天王寺・JR難波寄りの先頭に連結される制御電動車。前位寄りに運転台を備え、パンタグラフと主制御器などを搭載し、モハ221形とユニットを組んで使用される。
- モハ221形 (M')
- クモハ221形とユニットを組む中間電動車。空気圧縮機 (CP) などの空制系機器と冷暖房などのサービス電源を供給する靜止形インバータ (SIV) などの補助機器を搭載する[* 16]。
- クハ221形 (Tc)
- 上郡・播州赤穂・篠山口・園部・加茂寄りの先頭に連結される制御車。後位寄りに運転台を、2位寄りにトイレを備える。
- サハ221形 (T)
- 付隨車。主要機器は搭載されておらず、連結位置はモハ221形の下り寄りに固定されている。
-
クモハ221形(最前部戸袋窓上に風洞用グリルが設置されている)
-
モハ221形
-
クハ221形(車両後部の窓がない部分がトイレ)
-
サハ221形
1M車グループ
編輯次車 | クモハ220形 | モハ220形 | クハ220形 | サハ220形 |
---|---|---|---|---|
1次車 | 1 - 5 | 1 - 5 | 1 - 5 | 1 - 5 |
2次車 | 6 - 12 | 6 - 12 | 6 - 12 | 6 - 12 |
3次車 | 13 - 33 | 13 - 33 | ||
4次車 | 34 - 52 | 34 - 52 | ||
5次車 | 53 - 63 | 53 - 63 |
- クモハ220形 (M1c)
- JR難波・天王寺(阪和線)寄りの先頭に連結される制御電動車。前位寄りに運転台を備える。パンタグラフ、主制御器と補助電源用SIVを搭載する。クハ220形とペアを組み、2両編成を組成した。後にサハ220形とペアを組み、4両に組成されている。網干には配置されていない。
- モハ220形 (M1)
- パンタグラフ、主制御器と補助電源用SIVを搭載する中間電動車。サハ220形またはクハ220形とペアを組み、6連および8連組成では、MM'ユニット車グループと混結される。
- クハ220形 (T1c)
- 加茂・京都寄りの先頭に連結される制御車。後位寄りに運転台を、2位寄りにトイレを備え、CPを搭載する。クモハ220形とペアを組み、2両編成を組成した。後にモハ220形とペアを組み、4両に組成されている。網干には配置されていない。
- サハ220形 (T1)
- CPを搭載する付隨車。クモハ220形またはモハ220形とペアを組み、6連および8連組成では、MM'ユニット車グループと混結される。
-
クモハ220形。クモハ221形同様、最前部戸袋窓上に風洞用グリルが設置されている。
-
モハ220形。転落防止幌が設置されている。
-
クハ220形。
-
サハ220形。転落防止幌が設置されている。
編成
編輯
←長浜・柘植方向 網干・播州赤穂・上郡方向→
←五條・和歌山・奈良・加茂・京都方向 JR難波・天王寺方向→
←近江今津・京都方向 園部・福知山方向→
| |||||||||
8両編成 | 形式 | クモハ221 (Mc) |
モハ221 (M') |
サハ221 (T) |
モハ220 (M1) |
サハ220 (T1) |
モハ220 (M1) |
サハ220 (T1) |
クハ221 (Tc) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
搭載機器 | Cont | CP, SIV | Cont, SIV | CP | Cont, SIV | CP | |||
6両編成 | 形式 | クモハ221 (Mc) |
モハ221 (M') |
サハ221 (T) |
モハ220 (M1) |
サハ220 (T1) |
クハ221 (Tc) |
||
搭載機器 | Cont | CP, SIV | Cont, SIV | CP | |||||
4両編成 | 形式 | クモハ221 (Mc) |
モハ221 (M') |
サハ221 (T) |
クハ221 (Tc) |
||||
搭載機器 | Cont | CP, SIV | |||||||
形式 | クモハ220 (M1c) |
サハ220 (T1) |
モハ220 (M1) |
クハ220 (T1c) | |||||
搭載機器 | Cont, SIV | CP | Cont, SIV | CP | |||||
2両編成 | 形式 | クモハ220 (M1c) |
クハ220 (T1c) |
2両編成は2011年3月12日までに すべて4両編成に組み替えられている[36]。 | |||||
搭載機器 | Cont, SIV | CP |
- Cont:主制御器、CP:空気圧縮機、SIV:補助電源裝置
車両配置と運用線區
編輯2012年4月1日現在の車両配置と[37]、2016年3月26日現在の運用線區は次の通り[5][38][39][40][41]。
網干総合車両所(本所)
編輯網干総合車両所本所には、8両編成(A編成)6本、6両編成(B編成)16本、4両編成(C編成)3本の合計156両が所屬している。
- 北陸本線(琵琶湖線):長浜駅 - 米原駅間
- 東海道本線(琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・JR寶塚線の一部をそれぞれ含む):米原駅- 神戸駅間
- 山陽本線(JR神戸線の一部を含む):神戸駅 - 上郡駅間
- 赤穂線:相生駅 - 播州赤穂駅間
- 播但線:姫路駅 - 寺前駅間
主に東海道・山陽本線の快速(普通)として運用され、単獨の4・6・8両編成のほか、各編成を2本連結した8・10・12両編成でも運転されている。4両編成は、本系列に性能を合わせた223系6000番台4両編成7本と共通運用されている。大垣駅 - 米原駅間のJR東海區間や米原駅 - 京都駅間、姫路駅 - 播州赤穂駅・上郡駅間の區間運転では4両編成の単獨運転もある。京都駅 - 西明石駅間は內側線(電車線)を走行するが、朝夕には高槻駅以西で外側線(列車線)を走行する列車もある。2004年10月16日のダイヤ改正から大垣駅までの乗り入れが開始された。北陸本線では朝の長浜駅始発・終着で運用されているが、近江塩津駅・敦賀駅に乗り入れる列車には充當されていない。また、以前定期運用のあった湖西線・草津線では網干車の運用はなくなっている。2016年3月26日のダイヤ改正以前は早朝、深夜JR東海管轄區間の大垣駅まで入線していた。
播但線では朝の1往復(姫路駅の始発とその折り返し)に6両編成が運用されているのみである。福知山線では2008年6月27日まではC編成が宮原総合運転所を拠點として日中の丹波路快速や朝夕の快速を中心にとして福知山駅までの全線にわたって運用されていたが、翌28日からは同所に追加配置された223系6000番台に置き換えられた。そのあとも、A・B編成での運用[42]が殘っていたが、2012年3月17日に225系6000番台に置き換えられ、福知山線での運用が終了[43]した。
吹田総合車両所
編輯- 京都支所
吹田総合車両所京都支所には4両編成(K編成)23本の計92両が所屬している。京都支所は、同年6月1日付の組織改正で京都総合運転所本所から改組されたもの[44]。
2008年2月18日から嵯峨野線內にて運用を開始し、113系・117系京都車による運用の一部を置き換えている。また朝夕の一部列車で福知山電車區の223系5500番台を併結した6両編成で運転を行っている。データイムは京都 - 園部間での運用が主體であり、園部 - 福知山間での運用は朝夕のみとなっている[40]。
湖西線・草津線では網干車による運用が存在したが、223系増備に伴いいったん消滅した後、前者が2008年3月15日ダイヤ改正、後者が2013年3月16日ダイヤ改正から再び運用されている[40]。
- 奈良支所
奈良支所には、8両編成(NB編成)6本、6両編成(NC編成)11本、4両編成(NA編成)28本の226両が配置されている。なお、奈良支所は、同年6月1日付の組織改正で奈良電車區から検修部門が分離し、改組されたもの[44]。
主に4両 - 8両編成で関西本線・大阪環狀線・奈良線の快速列車を中心に運用されている。列車の組成は、単獨運転のほかに4両編成を2本併結した8両編成でも運転されている。関西本線では早朝・深夜を中心に、奈良線では日中の普通でも運用されている。桜井線(萬葉まほろば線)には通常は朝ラッシュ時にのみ乗り入れるが、正月3が日の特別ダイヤでは夜間時間帯以外のすべての時間帯で運用されるほか、天理教祭禮時の臨時列車でも運用されている。
2010年12月1日に日根野電車區(現在の吹田総合車両所日根野支所)に配置された225系5000番台の運用が始まるまでは4両編成または4両×2本の8両編成により、阪和線や紀勢本線(きのくに線)の和歌山駅 - 紀伊田辺駅間発の快速列車として乗り入れでの運転(紀勢本線內は4両で乗り入れ)されていた。定期運用が実施される前の臨時列車の運用実績として、白浜駅までの急行列車(のちに快速列車に格下げ)や和歌山駅から嵯峨野線・湖西線まで乗り入れるホリデー號などがある。いずれも指定席の設定があった。
臨時列車としての運用
編輯新快速の定期運用は223系と225系であるが、神戸ルミナリエやなにわ淀川花火大會などで運転される臨時新快速に使用されることがあるほか[45][46]、福知山線に送り込むための定期回送列車(米原発大阪行き8両編成)の京都駅 → 大阪駅間を、春秋の行楽期土休日に臨時の新快速として客扱いすることがある。また「ひまわり號」などの団體列車に使用されることもある[47]。
過去には快速「マリンライナー」の臨時列車として瀬戸大橋線の運用に入った実績もあり、瀬戸大橋をわたって四國へも乗り入れている。また多客時に赤穂線や山陽本線経由で三原駅までの岡山電車區の115系運用を代行し、間合いで伯備線備中高梁駅までの運用に入ったり、117系とともに山陽本線経由で姫路駅 - 福山駅間の臨時快速「チボリ號」の運用や、その間合いに岡山駅 - 福山駅間の快速「サンライナー」として運用した例があり、このほか北近畿タンゴ鉄道経由で天橋立駅への入線実績などがある[48]。
1990年代には、休日に「○○ホリデー221」などという愛稱で臨時快速に、また夏には「マリン白浜221」や「マリン城崎221」、冬には「きのさき」や「味めぐり城崎カニスキ」などといった臨時急行にも使われていた[49]。急行列車で運用されたときは、片側に3つある扉のうち中央の扉は締切されたり、車內にゴミ箱が設置されるなどの配慮がなされた[49]。その後、編成中に指定席車両を連結した行楽臨時列車「ホリデー號」にも多く抜擢された関係で列車種別表示幕には「嵯峨野・嵐山ホリデー號」「熊野古道ホリデー號」「山の辺の道ホリデー號」「スキーホリデーびわこ號」など「ホリデー」の表示を有していたが、指定席車両を廃止し、全車自由席とした臨時列車「レジャー」號に移行し「赤穂レジャー號」「忠臣蔵レジャー號」「奈良萬葉レジャー號」などで使用され、この際「レジャー」種別幕も用意した。ホリデー號や花博臨時列車として岐阜駅まで運用された例もある。
-
臨時急行マリン白浜221(京都駅)
-
神戸ルミナリエで設定された臨時新快速(2009年12月13日)
車両配置と運用線區の変化
編輯大きな窓や快適な座席を備え、製作期間わずか3年で総數474両に達する大量増備となった。そのため、増備前後の車両相違點は少ない(出入り口ドアの頭上に通路上と分離してつり革がある車両が初期車であることなど)。
新製配置
編輯網干電車區
編輯網干電車區(現在の網干総合車両所本所)に、1989年2月から3月にかけて1次車として54両(6両編成5本、4両編成6本)、7月は2次車として46両(6両編成7本、4両編成1本)のあわせて100両が配置された。編成番號は、6両編成がM、4両編成がEとされた[50]。4両編成は、2編成連結の上で快速運用として同年3月6日から、6両編成は新快速用として4月1日から運用を開始した[50]。
その後、1990年度に3・4次車として194両(6両編成30本、モハ220+サハ220の14両)もの大量配備が実施された。モハ+サハユニットは、4両編成の6両増結用に充てられた。この増備によって、同年3月10日ダイヤ改正ではデータイムの新快速の221系化および一部區間での120km/h運転が実現するとともに[51]、湖西線での運用を開始した[5]。また、8月5日付運用修正で網干區から4両編成が一時消滅し、6両編成49本のみが所屬することとなった[50]。
1991年には5次車として6両編成11本が新たに配置されるとともに、同年11月21日付の運用修正で4両編成と8両編成が組み換えによって[* 17]再登場した[52]。これは、6両編成新快速の輸送力増強によるものである。編成番號は8両編成が A、6両編成が B、4両編成が Cとなった。同年3月16日改正では本格的に120km/h運転を開始し、草津線での運用を開始した[38][50]。同年9月14日ダイヤ改正では北陸本線長浜までの直流電化が完成したことから、運用が長浜まで拡大された[50]。
1992年3月ダイヤ改正対応を名目とし、6次車として4両編成9本が新製配置された。これにより朝ラッシュ時を除く大半の新快速運用を221系で行うようになるとともに、データイムの新快速列車の8両編成化を行った[53]。この時點で網干所には396両(8両編成18本・6両編成24本・4両編成27本)が配置された[52]。
奈良電車區
編輯Template:要出典範囲。同年4月10日から関西本線(大和路線)・大阪環狀線で大和路快速を中心に運用を開始した[20]。Template:要出典範囲。この時點で奈良電車區には78両(6両編成3本・4両編成9本・2両編成12本)の計78両が配置された[38]。
車両配置と運用線區の変遷
編輯thumb|221系と223系6000番台の連結 網干所に223系や225系の新形式が増備されると、本線から捻出された車両が他路線に転出する形態が続いている。1989年の運転開始時は、東海道・山陽本線(琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・湖西線)と、関西本線(大和路線)・大阪環狀線が主な運用線區で、ラッシュ時には草津線・桜井線・和歌山線でも運用されていた。
- 1994年(平成6年)9月4日:和歌山線の運転區間が全區間に拡大。
- 1997年(平成9年)3月:223系1000番台44両が投入されたことにより、6両編成2本と4両編成3本の24両が網干から奈良へ転出し、関西本線(大和路線)の快速増発に充てられ、日中も和歌山線高田駅まで入線するようになる。東海道・山陽本線においては、ラッシュ時を中心に223系との併結運転が開始され、データイムの快速は本系列に統一[54]。この時點では網干372両、奈良102両の配置。
- 1999年(平成11年)5月11日:223系2000番台新造に伴い、余剰となった8両編成の福知山線(JR寶塚線)での運用が開始[55]。
- 2000年(平成12年)3月11日:新快速の全列車が223系に統一。6両・4両編成も福知山線(JR寶塚線)で運用を開始[38]。8両・6両・4両編成各2本の合計36両が網干から奈良に転屬し、阪和線の快速で運用開始[55]。
- 2001年(平成13年)3月3日:奈良線で運用開始[56]。その運用増のため、6両・4両編成各3本の計30両が奈良に転屬[57]。
- 2002年(平成14年)3月23日:和歌山線の運用區間が王寺駅 - 五條駅間に縮小。
- 2003年(平成15年)12月1日:ダイヤ改正において、朝ラッシュ時の大阪方面の新快速が蘆屋駅に停車するようになる。神戸駅 → 大阪駅間では快速が先着になる。これによってこの朝ラッシュ時のJR神戸線上り列車の221系の運用がなくなった[* 18]。また、土休日のみ播但線(姫路 - 寺前)で運用を開始した[38]。
- 2004年(平成16年)
- 2006年(平成18年)10月:網干車が擔當していた湖西線での運用が消滅[40]。
- 2007年(平成19年)
- 1 - 3月:奈良の車両配置に餘裕を持たすため、6両編成1本と4両編成1本の合計10両が網干から奈良に転屬した。その結果同年3月改正時點で網干には296両、奈良には178両の配置となった。
- 3月18日:網干車が擔當していた草津線での運用が消滅[40]。
- 2008年(平成20年)
- 1月21日:琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線の221系運用に充當する目的で、一部の223系2000番台1次車の車両性能を221系と同一水準になるよう機器の設定が変更された223系6000番台が運用開始。
- 2月18日:山陰本線(嵯峨野線)で運用開始。
- 3月:山陰本線(嵯峨野線)・湖西線・草津線で運用されている113系の置き換えとして、網干から4両編成6本が京都に転屬。これにより、221系は網干・奈良・京都の3區所に分散配置されることになった。
- 3月15日:湖西線での運用が復活し、京都が運用を擔當する[40]。
- 7 - 10月:宮原総合運転所に新製配置された223系6000番台MA編成がJR寶塚線で運用を開始し、網干所C編成による運用を置き換えた。それに伴い、網干から4両編成13本が京都に転屬[58]
- 2010年(平成22年)
- 2010年(平成22年)12月1日:225系の登場により、阪和線・紀勢本線(きのくに線)天王寺駅 - 紀伊田辺駅間での運用を終了[39]。
- 2011年(平成23年)
- 2012年(平成24年)
- 2013年(平成25年)3月16日:草津線での運用が復活し、京都車が運用を擔當する[40]。
腳註
編輯注釈
編輯- ^ ただし、223系1000番台は登場時の會社発行資料に新型アメニティライナーと記載されていた。
- ^ 歯車比の変更(3.17)や台車へのヨーダンパ追加、ブレーキ系の改修などを実施。試験後は元どおりに復元された。
- ^ 先頭車両の方向転換による使用を念頭に置いたため
- ^ 221系は通常すべて淡灰色ガラスを使用する。
- ^ 同様のケースとしては近鉄の3220・5820・9020・9820系の「シリーズ21」や、東急5000系初期車両などがある。
- ^ 0番台は當初、種別名(色は種別ごとに異なり、221系と異なり國鉄の方向幕に準じた書體)周囲の囲み枠にラインカラーを入れていたが、JR東西線開業時に1000番台と統一された。
- ^ クモハ221形・クモハ220形1位寄りおよびクハ221形・クハ220形3位寄りにもKE5Aジャンパ連結器を備え、複數編成連結時にはジャンパ栓を接続することで三相引き通しが可能とされている。
- ^ 給電區分は最大4両とされている。正常時は三相迴路電源誘導接觸器 (TLK) によって引き通しは分斷されているが、異常時にはTLKを操作することで延長給電が可能となる。
- ^ このため、単相交流100Vの引き通しはなされていない。
- ^ ドア部分および車端部のみ固定クロスシートとなっている。
- ^ ただし、新造から長い年月が経過したため老朽化に伴う異常表示が発生しており、號車や時刻の表示が亂れる、別の路線を表示する、文字化けが起きるなどの異常が頻発している。
- ^ ATS-P1車上裝置を搭載した車両が対象。ATS-P3車上裝置に更新。
- ^ 車端部以外の戸袋部と、中央部の戸袋部のうち片方
- ^ 京都←クモハ221-73+モハ221-73+サハ221-73+クハ221-73
- ^ 221系の6両編成は「クモハ221-モハ221-サハ221-モハ220-サハ220-クハ221(3M3T=MT比1:1)」と組まれる。113系もMT比1:1で走行できるが、電動車同士のユニットしか存在しないため、6両編成時の組成が「クハ111-モハ113-モハ112-モハ113-モハ112-クハ111(4M2T=MT比2:1)」となってしまい、不経済だった。221形には中間電動車同士のユニットは存在しないため、6両編成、8両編成はすべてモハ220-サハ220形のユニットを連結している。
- ^ MM'車が奇數形式同士でユニットを組むのは、221系のみ(北海道旅客鉄道(JR北海道)721系では制御電動車とのユニットは奇數形式同士であるが、中間電動車のユニットは従來どおり)で、一般にはM'車が偶數形式になる。
- ^ 6両編成からモハ220+サハ220の2両を抜き、それをほかの6両編成に挿入。6両編成2本を4両編成1本と8両編成1本にする。
- ^ 130km運転で新快速と平行ダイヤを組めることと、ドア付近が広く乗客収容能力が高いことにより、ラッシュ時を223系使用で揃えたことによる
出典
編輯- ^ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 『鉄道ジャーナル』通巻270號、p.23
- ^ データで見るJR西日本 - 西日本旅客鉄道 p.122
- ^ 3.00 3.01 3.02 3.03 3.04 3.05 3.06 3.07 3.08 3.09 3.10 3.11 3.12 引用錯誤:沒有為名為
鉄道ジャーナル270号p.25
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參考文獻
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